風の博物誌 その2

 同じ天候変化のもとにおかれた二人の人間でも、あるいは同じ人でも時間が異なれば、反応が違う。逆に二種類の異なる天候変化に同じ反応を示すこともある。未来の反応は直前の事態に規定される。これが初値法則である。

 天気に対する感度というものがあるとすれば、天気に関しては処女はひとりも存在しないというのがこの法則だ。どんな体験でも二度目か三度目のもので、それ以前に受けた刺激と切り離して考えることはできない。すべての反応はそれ以前の刺激と興奮の程度によって決まってくる。この法則によると、すでに呈している興奮の程度が低いほど、次に来る刺激に強く反応する。三杯目や四杯目のコーヒーは一杯目の美味さに比べると比較にならないし、むしろまずく感じることさえあるが、このような逆の反応すら出てくる。

ライアル・ワトソン, 木幡和枝訳. “風の博物誌”. 河出書房新社, p379, 1990.
すごいな、この本。
言いたいことが次々と書いてある。

風の博物誌

何か見えないものに、木を揺すって不思議な音を立てるものに気付くこと―それが風の体験である。風は大海を猛り狂わせ、壮大な雲をむくむくと立ち上がらせ、砂漠を腕にかかえて運び去る。だが人間には直接、親しげに交信してくる。人間は風の作用を体の奥深くで受け止める。葉っぱが揺れるのを初めて目にするずっと前から、風を予感することができる。これらの感覚は識閾下のもので無意識のうちに作用しているが、ときにはこの感覚に偏執的にとらわれることもある。よこしまな風の場合は、個人を懲らしめてやろうとでもいうように特定の人びとをもろに襲う。だがおしなべて言えば、風に吹かれる、風を感じるということは、あたかも世界の動向に対して自分にも発言権があるような、何かに参加しているような気持ちになることではなかろうか。

ライアル・ワトソン, 木幡和枝訳. “風の博物誌”. 河出書房新社, p387, 1990.
おっしゃるとおりで

11月のメモ帳から

■風力発電の可能性
なんかのメディアで、風力発電は原子力発電と比べてトータル的に費用対効果が高いと聞いた。
確かに原子力発電はリスクは高いし、半永久的に運営しなければならないし、廃棄物の処理も最適な方法が見つかってない。
風力発電の有効性は理解できるけど、風なだけに気まぐれすぎて安定した供給ができないのと(ある程度の数を確保できれば安定しそうな気もするけど)、電力業界の新規参入は難しいのかなと思った。
■イメージスキーマ
メタファーの基礎というべきか分からないけれども、認知文法の1つで言葉ではなく抽象的な絵を用いてスキーマを記述する。代表的な27のワードから自分なりにスキーマを書き出してみたけど、抽象的にしずらかった。
■デジタルとアナログ
最近のTVやらをみていると、デジタルデータはあまり偽造・ねつ造・改ざんしやすいのであまり信用ならないらしい。そういう考え方はどうかと思う。

10月のメモ帳から

研究ばかりのメモになってきた
■場所性
たとえバーチャル上の情報だとしても、ローカルで編集された情報には場所性が必ず付くのではないか。あるいは情報を編集したユーザ自体に場所性が付加しているので、多少は付加できるのでは。
■コミュニケーション
メッセージを伝えた時に返事があってはじめてコミュニケーションが成立する。
■言語化
漠然とした思考を言葉にした時に、自分の意識・無意識の中で何が起こるのか。頭の中を整理できる一方で、何かをそぎ落としてしまう気もする。
■タイピングと手書き
・タイピングのメリット
思考のスピードで記述できる。
・タイピングのデメリット
自由に情報を配置できない。
・手書きのメリット
自由に情報を配置できる。
・手書きのデメリット
思考のスピードに追いつかない。
どちも時と場合によって変わりそうですが。

9月のメモ帳から

■猫背の原因
いろいろあると思うけど1つ分かった。
車とか電車とかで、どうにもコーナーに座りたがる癖があるようで、上からみると婉曲してしまう。
んー、昔から隅っこが好きなのだ。
■9/8の夢
鼻血でベッドが真っ赤になる夢を見た。ちなみにTシャツに血が付いてた。
■9/10の夢
釣りをしている夢を見た。エサがなくても釣れた。ちなみに実際の釣りはした事ありません。
■聞き間違い
「まもなく南町田です」→「なんとなく南町田です」
なんとなくですか。
■先取りキャッシュをする使うブラウザ
通信容量とある程度のマシンパワーが必要だが、携帯電話では特に欲しい機能。
まずはオンラインとオフラインのモードをシームレスにして欲しい。過去見たページは従来の機能でも十分だが、アンカーから2ホップくらい先取りしといて欲しい。(というか、これはAjaxで実現できるのか)
■「伝えたい」歴史
直ぐに伝えたい。→通信の高速化
広く伝えたい。→通信の普及
正確に伝えたい。→品質の向上
密かに伝えたい。→暗号技術の向上
だいたいこういうモチベーションが基礎にはあるのかな。