映画「マイ・エレメント」

ピクサーとしてはおそらく初のド直球のラブストーリーだったのでは?と思うくらい王道のラブストーリーだった。

この手の非日常の設定の日常を描くモノは、細かいところをツッコミ出すと野暮なので、淡々とノリでストーリーを受け入れるのが良いと思う。借景としてはロミジュリであったり、テーマとしては多様性と異文化理解であったり、そこまで奇をてらったものでもなく。ポリコレな説教臭さも特に感じなかった。

やや、残念な点としては、やはりローカライズ後のフォント問題。これまでよりは改善はあったと思うものの、違和感を感じた時点で負けなような気がしている。

一方で、今回一番惹かれたポイントは音楽だった。おそらく炎のモチーフとしては、チャイナタウンやアジア系を意識していると思うけども、劇中歌や劇伴にもちゃんと昇華されていて、新しさもあったし、単純に好いな、と思った。

映画「2分の1の魔法」

自粛モードが徐々に解除され、映画も公開され、いろいろ制限はありますが観に行ってきました。前後左右が空いているのはむしろ快適だったので、値段は多少上がっても良いから、この運用は続けてもいいのではと思ったり。

さて、映画の方はいかにもピクサーらしく、ファンタジーと家族愛をミックスした趣になっており。。。というか、ディズニーではなくピクサーの特徴としてその2つの要素の組み合わせのような気がしてきました。

ファンダジーといってもファンタジーの中に日常を織り交ぜて、いろんな形の家族愛の表現を試みているなと。しかも今回は、割とその現実を突きつけるような結末を用意していたりと、ほろ苦さを感じるものになっている気がします。長男なんかは結末の一部をみて「可愛そうだったね」「残念だったね」と言うけれども、大人というかこの歳になってからの感想としては、「いや、現実は案外そういうものだよ」と言ってしまえるような、苦い共感をしてしまうといった感じです。他の作品でも随所に感じることはありました、今回は結末の一部にソレを持ってきたとこで印象的でした。

それにしても吹き替えを担当した若手二人の俳優はうまかったなぁ(アテレコ未経験ってわけではないハズだけれども)

一点、そろそろ難点に感じてききたのは、ローカライズの部分。例えば文字。フォントがもうちょっとトーンとしてフィッティングさせる方法がなかったものか。とか思ったり。あと、エンディング曲。スキマスイッチや全力少年には罪はないけれど、すでにCMや他の映画でも使われている曲だったので、やや違和感あり。使いたい気持ちは分かったけれど、他の使いよう(つまり挿入歌)とかにならなかったのかなと。字幕版でみたらまた趣が違ったかもしれない。

映画「カーズ/クロスロード」

だいぶ前に観ましたが諸々メモです。

この映画のおかげでこれまでの作品を地上波で観ることができました。カーズ2がだいぶ脱線してたので、今作品に「3」がつかない理由がなんとなく分かりました。正当な続編とも言えるし、前作からだいぶ時間が経っていることも要因かもしれません。

さて、ストーリーはと言うと、一言で言えば「後生畏るべし」。社会人10年目を迎えた自分としても共感できる部分が多々ありました。盛者必衰とも言えるけども、それぞれのフェーズを踏まえた情熱であったり信念を持つべきなのだなと、身につまされる思いでした。その辺りは考えてもいつも思い悩んでばっかりいますけど。

とはいえ、モータースポーツの面白さも満載だったので、5歳の長男も楽しんでましたが、大人も充分楽しめる内容でした。

CGについては初期に比べるとかなり進化していて、ちょっとした遠景の撮影くらいなら不要になっていくんじゃないかと思います。(車の描写がリアルすぎてロングショットの走行シーンは本当に人が乗っているかのような、本末転倒な錯覚さえありました)

少し気になったのはローカライズの部分で、近年はだいぶ力をいれてくれているの分かるのですが、カーズについて言えば、速度表記がマイルのままで、セリフがキロメートルだったりして、観ていてちょっとした混乱がおきました。可能なら合わせて欲しかったし、それが不可なら、せめてセリフはマイルのままでも良かったんじゃないかと思います。