南アW杯総評

W杯が開幕する前と比べたら、天と地ほどの差でした。
この高揚感と悔しさと、そして切なさと。
さて、日本代表や岡田監督の評価は賛否両論あるかと思いますが、結果が出ているわけですし、認めざるをえません。正直、開幕前は期待はできなかったですし、フォーメーションや戦術も急造感は否めません。
けれども、その土壇場の賭けがどんぴしゃとハマったわけで、ふと思い出せばフランスW杯もそれまでの戦術を捨て超守備的な布陣で臨みました。単純に比較することはできませんが。
とはいえ、このハマりっぷりは韓国に惨敗は振りだったんじゃないかぐらい、イングランドとの強化試合のオウンゴールもわざとだったんじゃないくらい、ハマってました。
特に印象深かったのはデンマーク戦。近年稀に見る面白さでした。
このような戦いができただけでも嬉しいですし、今後もコンスタントにこのような試合ができればもっともっと日本のサッカーにとって明るい未来があると思います。パラグアイ戦で慎重になりすぎたのか、それができなかったのが悔しいところで、ただもう一歩のところまで来ていたので、2002年の時よりも無念さはかなりのものでした。
周りの雰囲気は「感動をありがとう」というようなものでしたが、自分の中では確かにそのような気持ちは若干はあるものの、悔しさの方が大半を占めています。たぶんずっとこの苦々しい気持ちを持っていた方が良いのだと思うのです。
この4年間の強化は失敗だったと言う人も居るものの、ドイツW杯でのショックがあったからこそ、土壇場でチームワークの構築に繋がっていったように思うのです。ですから、「ベスト16よかったね」だとか「感動をありがとう」だけで終わってしまうのは、もったいなく、その悔しさを腹の中にためて、もっと上を見てみたいというのが私の希望です。ようやく世界のトップが見えるところまで来たのですから(まだまだ遠いですけど)
はてさて、W杯全体を見てみると、接戦で勝ったチームが勝ち残って行った印象です。苦しい思いをしたほどいい緊張を保てたのかもしれません。ベスト16では南米が強いとなっていたのにベスト4では結局欧州が勝ち残ったりと、周りの予想をことごとく逆をいったような大会でした。日本の評価も含めて。
あと気になったのは審判でした。誤審は論外として、数試合見ても統一感がどうにもなかったように感じました。流れを重視する審判もいれば、厳密に判定する審判がいるのは分かるには分かるのですが、落差が激しいというか、選手は最初の数分で審判のクセを見分けなければならないのは大変だと思いました。どういう理由であれカードが多くなってしまう試合はあまり見たくないです。
さて、次はロンドンオリンピック。そしてブラジルW杯へ。日本代表の活躍を期待しております。
Jリーグは見に行きたいけど近くには無いのですよねぇ。