閉ざされた世界

久々にロードショーを見て、ふと思い出したので。
映画論とか脚本術の話です。
ストーリーの展開を考える時に、その世界の広さが重要になります。
とりわけ閉ざされた世界が簡単な環境設定になります。
というのもあまり世界が広すぎると、移動は大変だし、登場人物も増えるし、説明もしなくちゃならない。
その中でもホラーやアクション・サスペンスは密室に近い世界が前提となります。


特に狭い世界といえば、「メメント」や「CUBE」といった映画だと思います。ほとんど1つ部屋に閉じこめられる圧迫感がかえって濃密なストーリーを醸し出す要素になっています。(エレベーターのみの映画もあったはずだけど忘れた)
その他のホラーやサスペンスは1つの家であったり施設だったりが唯一の世界になります。アクションであればダンジョンなど閉ざされた世界が舞台になります。(例えば「スピード」はバスという閉ざされた世界です)
圧迫的な雰囲気がストーリーのラストで解放されることが多く、観客も視覚的にも開放されるのでより感情移入しやすくなると言われています。
しかしながら、このセオリーが難しい所は、いわゆる設定落ちになってしまいがちな所です。例えば「CUBE」の設定は、「トラップの張り巡らされた未知の立方体の迷宮の中に、突如放り込まれた男女6人の脱出劇を描く」とあります。ここで観客は濃密な世界に対して余計な期待をしてしまいます。おそらくその期待は「謎」が解けることなのですが、謎が解けた時に興ざめしてしまいます。あまりにも狭いので開放しても、実はそんなに広くない世界なのです。つまり、このような場合には謎解きをしてはいけないのです。
「CUBE」は結局謎解きがされていません。むしろこの映画がすばらしいのは人物の心理描写であり、閉ざされた世界はあくまで演出の一部となっている点です。
謎解きについてもタイミングがよければとても良いのですが、たいてい早めに分かってしまうとその後の落としどころがあやふやになりがちです。
一瞬おもしろそうな設定でもその後にドラマが薄いものだとあまり観客は消化不良になってしまいます。
とりあえず「ヴィレッジ」はこのパターンでした。(「シックス・センス」は抜群によかったのになぁ)

2 thoughts on “閉ざされた世界”

  1. 「ぐるりのこと」、良かったよ。日常そのまんま切り取った感じで。ある程度の狂気じみた日常って、誰にでもあるのが身にしみた。
    この前言ってた劇団これ↓
    http://www.faifai.tv/top/

  2. まさかここに書かれるとは;
    「ぐるりのこと」は公開中に見ることが目標です。
    劇団も見に行きたいけど、休みが少ないとなかなか時間配分むずかしいね

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