映画「座頭市」

はぃ、テレビで見ました。。。
レンタルしてもテレビだし、北野作品はテレビでしか見てないなぁ。
さて、ちょっと期待しつつ、(余計なストレスもなかったので)
じっくり鑑賞しました。
感想「うん、いいんじゃない」
なんか偉そうですけど、率直に思いました。
(あと、浅野忠信かっこええわぁ。。。)


細かい事を言えばキリはないし
北野武に黒澤明と同じ方向性で比べても無意味だし。
つまり、この映画は緻密さという土俵では黒澤明にかなわないし
黒澤明はこの手の映画は作れなかったでしょう。
どちらも娯楽性には事欠きませんが。
個人的に好きな北野映画は
「キッズ・リターン」や「あの夏、いちばん静かな海。」(どちらも北野武が出演してない・・・)
なんだけれども、それらの好きな理由のひとつとして
新しいトライアルをしているという点があります。
加えて、私があまり、いわゆるドンパチがあまり好きではありません。
ドンパチも殺陣もあまり差異ないのでしょうが
そもそも、そのような「カタルシス」というものが(諸説ありますが)
私はそれをよく理解できていません。
さて「座頭市」は新しい試みがなされている一方で
残酷すぎるほどの殺人が描写されています。
というわけで、自分の中でのランクはそこそこなのですが
いわゆる配置演出ですとか、編集法といった部分で
思った以上にセオリーに従っていました。
それは(試行錯誤していくうちに従来の方法論に従ってしまうのは)
結果的にかもしれませんが、そういった意味も含めて
「いいんじゃない」
という感想をもったわけです。
北野映画に傾倒している人にとっては、
あるいは時代劇・黒澤映画に傾倒している人にとっても
この映画は中途半端な作品かもしれません。
しかしながら、
いわゆいる「北野映画らしさ」というものは
周りの勝手な判断から形成されるものですから
「らしさがない」と評されても
それは別の見方をすると、思った以上に、
北野武監督の表現の幅は広いのかもしれません。