子育てに見る自己形成

連休中に母親の話を聞いて腑に落ちることがあった。
というのも、自分の性格について長年悩んでいたことの原因が分かった。


よく子育てで聞くことは、「自分のことは自分でしなさい」というフレーズだが
母親はそうではなくて「相手もこともしてあげなさい」という躾だったらしい。
「あげる」というと恩着せがましい感じもするが、そうではなくて気配りや配慮といったニュアンスである。
私にはさっぱり記憶がないのだけれども
うっすらと覚えているエピソードがある。
おそらく保育園の初期の頃で、掃除の時間になってもクラスメート達が遊び騒いでいて
独り掃除を黙々とやっていた。その様子を見て、担任が私を誉めて、他のクラスメートを叱りつけるのだが
逆にクラスメートからいわゆる白い目でみられ、まったく悲しかったのである。
一見、たいへん聞き分けの良い子供だという印象があるが
その副作用として、長年、悩まされ続けている「自分への甘さ」や「モチベーションの低下」がある。
極端な話を言えば、「人のために生きる」ということは「自分のために生きる」ことより多少なりとも容易だと感じてしまう。
自分の事はてんで駄目なのだ。
逆に人の世話をしたり、なにか公的な仕事の方が自分の性格には合ってるのかもしれない。