映画「おおかみこどもの雨と雪」

どうしも見たい映画があるときは交代で見に行こうということで妻と交代で息子の子守をしながら見ました。
先に妻が鑑賞したのですが、上映後はもう目がうるうる。そりゃもう設定読むだけでだいたいの流れは分かるけどさ。とある意味覚悟しつつ鑑賞しました。
この映画を見るにあたって盲点だったことが1つ。音楽が高木正勝さんでした。彼の作る音楽には個人的に「泣きの音」が入ることが多く、もう終始涙腺を刺激されまくりで、鑑賞後はもう目がうるうるでした。
まぁあまり多くを語れるものでもないのですけど、この映画で泣ける人が残念ながらあまりいないのかもしれないなと思いました。1つには子を持つ親でないと共感できない部分もありますし、子を持つ親だとしてもピンと来ない親も多いのかもしれないなと。例えば子育てを終えた方が見ても「どうだったっけなぁ」と自分の体験を思いだそうとして、意識がずれちゃう気がしています。人に勧めるとしたら、ちょうど子育て真っ最中の人、ちょうど妊娠中の人、そして親になるか覚悟を決めかねている人に限るかもしれません。
ストーリーについては設定を聞いた段階で想定できる範囲(しかも王道の展開)だったので違和感ありません。レビューでやたらたたいている方々も居ましたけど、それは追求するだけ野暮。映画はストーリーと映像と音楽でもって成立するものですから。
アニメーションという点では流石というか、森や雪山を駆け回るシーンは爽快感抜群でした。これぞアニメーションでしか表現できない表現でした。1点気になったところは背景の人物の動きにモーションキャプチャーを取り入れていたところ。効率的ではあるんですが、個人的には逆に不自然というかやっぱりモーションキャプチャーの表現は慣れません。
音楽については先ほど言及したとおり。音楽だけで泣いてしまうよ。
全体的には、細田監督はこういうストーリーも描けるのかとちょっと驚きでもありました。どちらかというと活発で群像劇モノを得意とされているのかなぁとてっきり思っていたものですから。しっとり落ち着いたストーリーの中で、細田監督らしいアニメーションが見ることができたという点で、結構大きな発見だったと思います。あぁやっぱり日本のアニメーションはいいなぁと。