映画「東のエデン」

映画だけでなくアニメも含め一連のストーリーについての感想です。
端的に言うと、無難に良くて、ただイマイチ夢中になれなかった作品でした。
というよりは、ストーリーのオチはどうであれ、その設定だけ与えられただけで、おそらく多くの視聴者が満足しちゃっているのではないのかなと思います。
これは別に悪い意味ではなくて、ある程度想定している中でのストーリー展開であれば、「まぁまぁ納得、ちょっと不満」といった評価になるのだと思います。大多数の人にとって。
その腑に落ちないというか、不満な部分を言うと、テクニック云々ではなくて、このストーリーが、監督が伝えたいことが、伝わって欲しい人に伝わらないのではないか、という点です。
というのも、このアニメを見るのは若い世代で、でも言いたいこと、伝えたいことは、いわゆる年配の方に伝えたいことだと思います。でも、見るわけがない。むしろ若い世代は、その言いたいこと、伝えたいことは既に共有している。コンセンサスを深めたという点では満足できますが。
あとは、ちょっと偉そうですが「エヴァ」「攻殻」以後、なかなか感じられなかったの新しい芽吹きを感じられたので、そこそこ満足しています。