人の縁は糸のようなもの

「人生は」でも良いかもしれません。
細い糸が撚って太くなるように、人の縁は糸のようなもので、それぞれの人生の糸が絡まったり捩れたり、そしてほどけたりしながら、俯瞰すると網目のような形態を成していくんだろうなぁと思うわけです。
「ほどけていく」というのが大事なところで、例えば世代の移り変わりの時は、時の流れとともに、糸がほどけていくような感覚が良く分かります。そして、次の縁と絡み合いをはじめて行きます。
「うつろい」ながらそれでも糸を手繰っていくと、永遠を感じるほどの深さを感じるはずです。
特に縁がぎゅっと詰まる時、例えばお盆や正月、葬式や結婚、出産など、縁が捩れる点であり、ほどける点でもあります。とりわけここ数年は人生の終点に立ち会うことが多かったせいか、縁がほどけていく様子をじんわりと感じていました。
寂しくはあるけども、次の縁を撚っていくのは生きている私たちです。そう思うと、葬儀や法事はどちらかというと、遺された者たちのためにあるのかなと思います。縁をほどく準備であり、次の縁を撚る準備なのだと。
そんな事を考えながらandSalt style 25を描いてみました。