映画「セイヴィア」

深夜にぼんやりテレビを見ていたらやっていた映画なのですが
意外なほど良い映画でした。
ただちょっとアラが見えたりもしたので、しかも、民族紛争という重いテーマなので、しかも結果は救いのない映画なので、全ての人にはあまりお勧めできません。
残酷なシーンもありますけれども、泣ける映画だと思います。
生と死の葛藤を目の当たりにすることができます。


もう1つ気になった理由として
最近の日本の戦争を題材にしたドラマやら映画を見ていると
悲惨さ、残酷さ、虚しさを伝えようとする意図は分かるのですが
多少なりとも自己犠牲をテーマにエピソードが目につきます。
確かに泣ける話ではあるのですが、結果的に美化されているように感じます。
もう少し中立的な立場、冷静な立場からみた映画なども必要なのではないかというのが私の意見です。
日本からこういう映画も出てもいいのになぁと思いました。(あるのかもしれませんが、話題にならない)
また、戦争を題材にしているのですが、日本人としては60年も前の戦争の事を指してしまいますが
これは最近のボスニア・ヘルツェゴビナ紛争を舞台としています。だから妙に生々しいのです。
今の時代の人がこのような残虐行為をできてしまうのかというのは恐ろしいことですが
先の中東での戦争もそうですが、このような紛争の原因となるのは、いわば不良グループの些細な抵抗が事を大きくしてしまっているのではないかと思うのです。
そんなことを言い出したら、日本も米国もやくざな政治家が政権を握っているのですが。
このように、いろいろと考えされられる映画でした。