アガテとエロス

瀬戸内寂聴の小説は読んだことはないけれども
自伝的ドラマを見たり、なんらかの批評を読んだことがある。
そこでアガテ(アガペ)だとかエロスのことを聴いた。
日本語に訳すと
アガテは慈愛であって、エロスは性愛だという。
そして、慈愛は無償の愛であり、性愛はリターンを求める愛なのだそうだ。


(あまりこういう手の事を話すと、どうしても自分の背景が反映されてしまうので
まわりくどいかもしれないが)
慈愛は神様仏様しかできないだろうと印象がある。
別に恋愛に限らず、人間と関わっていく中で
必ずしもリターンや対価を求めるわけではないけれども
どうしても、誠意を求めたり、気配りがなかったりしてしまう。
本当に申し訳ないと思いつつ、繕うこともできない。
無償の愛のつもりが、結局のところ遠回りに見返りを求めてしまっている。
それでも一瞬でもこれが慈愛かと思う瞬間がある。
それに気づいた(気づかされた)きっかけは姪や甥の存在だ。
彼女たちにいくら愛を注いでも惜しくはない。
もし自分に子供ができたなら、そう思えれば良いけれども。