勝負どころ

賽は投げられた
カエサルの言葉だが、似たような状況だと思う。
こうのように結してしまったのだから進むしかないだろう。
たとえ、この先、不幸があったとしても
私たちはそれを受け入れ、選んだ彼らを殺すほどの覚悟はあるだろうか?
選挙に行かなかった人が偉そうなこと言えないんですけど。
ところで、小泉さんは「勝負どころ」を知っている人なのかもしれないなと思った。


参議院で郵政法案が否決されるあたりから、終始、小泉さんのペースだったように思う。
あれよあれよというまに、この結果になってしまった。
もちろんこの選挙が大きな「勝負どころ」ではあったと思うが
私たちが気づかないところで、小泉さんは勝負をかけていたのかもしれない。
解散のタイミングといい、論争のもっていきかたといい。
きっと冷や冷やしながらカードを切ったと思うが
度胸がいいのか、はったりがきいたのか、「勝負どころ」を知っているからこそであると思う。
なぜ、こんなことを思ったかというと、小泉さんが生まれた頃から花札を仕込まれたという点だ。
花札には「勝負どころ」がある。
どう札を切るか。それさえ乗り切れば勝機がある。という「点」みたいなものがあるらしい。
あるらしいというのも、花札に異常に強い私の母親が言っていた。
異常に強いといっても、負ける事もある。が、息子たちがちまちま遊んでいると
ふらっとやってきて、少し参加したかと思うと、あっという間に大勝してしまうことがほとんどだった。
戦術を見ると、一見、不可解な手をとるのだが、理由を聞くと言葉では説明しずらいらしい。
それでもちゃんと説明させると、不思議なことに理に適っている。
理由は簡単で、今までに出た札を全部覚えているのだ。
そうすれば、出ていない札が絞り込まれる。
そこに相手の札の取り方も覚えていれば、相手が何を持っているか、持っていないか分かる。
それでも、勝負どころはある。可能性は五分五分だか、この札が通れば流れを引き寄せられる。
だから、相手はわざとセオリーを無視した札をとっておいたり、はったりをかます。
そこが駆け引き。
頭で考えれば分かることなのだが、それを速いテンポで、すいすいやられるとそら恐ろしい。
どこかで「勝負どころ」の手はあるのだ。それに気づかず受け流してしまうと、あっという間に負ける。
花札は弱いけれども、私はトランプゲームの大富豪なら同じような感覚を得ている。
一瞬でもためらったら、相手に手配がバレてしまうことだってある。