文化庁メディア芸術祭+おたく展

バイトの帰りに行ってきました。
なんか写美に行くのはとても久しぶりなような気がする。
文化庁メディア芸術祭は年々刺激が少なくなっている感じがします。
慣れと、方向性の違いなのかな。
おたく展は、う~~~~ん。
ぼくらはおたく。でも、彼らのいうおたくとちょっと違う気がする。
一緒に行った友人とも話したけど、今のおたくは収集と購買に終始しているような気がする。
ぼくらって「ないから作る」というモチベーションが強かった。
詳しいことは後ほど。


『文化庁メディア芸術祭』
■アート部門
・OIO [Simon Goulet] 優秀賞
空中に発射した絵の具を超高速度撮影し、クラシック音楽にのせてデジタル編集した作品。
この作品を作るのに11年間かかったとか。それを聞かなくても、この作品は見ただけで美しいと思う。
マクラレンやイームズのようなアートアニメーションの類で、新鮮味や華やかさはないかもしれない。
けれどもこれは新しい表現を追及した作品だと思う。単純に美しい。
・z reactor [五島一浩] 優秀賞
どうやって作ったんだろうと、しばらく呆然としてしまった。
おそらく連写をしながらシークエンスをして、その画像をブラーをかけて繋げて動画にしたのかな。
自分でもやってみたくなる。特に新しい技術ではないけれど、誰にもできそうでやってない事だと思う。
普段みてる風景や街並みが、まるで模型やジオラマを見ているような感覚に陥る作品。
・life-size [scope+橋本 典久] 優秀賞
うーんと、アプローチが違うけれども、昆虫を題材にされてしまうと、小檜山研究室でやってるMAPにかなうモノがないと思ってしまう今日この頃。「先生の作品の方がもっと綺麗だよー」ともどかしくなった。
・GLOBAL BEARING [平川紀道] 優秀賞
なにかと話題になっていた作品。操作性も爽快だし、反応もビビットだし、映像もクールだし。
すごいプログラム力だなぁと思ったし、コンピュータってすごいなぁと思った。
まるでベタ褒めなのに、なんだろうこの感動の薄さは。
人のこと言えないけど、「へぇ~」で終わる危うさを持っている作品だなと思う。
・機関紙 [加納 佳之] 審査委員会推薦作品・静止画
これはすごい。読めなかった。遠めで見るとなんとなく読めるかなと。てか、その新聞が欲しい。
作りこみがすごいんです。友人は解読に躍起になってましたが。
http://www.zetuei.com/kaijigaho/
・都市 [吉村 正人] 審査委員会推薦作品・静止画
こういう雰囲気が好き。こういう画が描ける人がうらやましい。
・through the looking glass [筧 康明/苗村 健] 審査委員会推薦作品・インタラクティブ
ゎー、筧さんだー。パッケージがきれいになってる。やればやるほど、変な感覚に陥る。だんだん笑ってきてしまう。最先端の技術と最先端の芸術って同じトコロになるのかもしれない。
■エンターテイメント部門
・まわるメイドインワリオ [まわるメイドインワリオ開発チーム 代表 阿部悟郎] 大賞
代表者の経歴がすごいなと思いつつ。連れは苦手だったようです。ネタの数に脱帽。
・YKK AP EVOLUTION [尹 剛志・井口 弘一] 優秀賞
・JR東日本SKI「REBORN SKI HERO」篇 [田中秀幸] 審査委員会推薦作品・映像
・アンチオイリー ウーノ [井上雄彦] 審査委員会推薦作品・映像
CMとか上映されるようになって、個人的にはちょっと嬉しい。CMはあくまで広告ですけど、表現という方向性だけに限ってみれば面白いものが多いですし。その点について今年は少し嬉しかった。
アニメーション部門とマンガ部門はじっくり見ることができなかったので割愛します。
時間がなくて動画が全部見られなくて残念でした。きっと他にも刺激的な作品があるはず。
『おたく展』
http://www.jpf.go.jp/venezia-biennale/otaku/j/
先にも言ったけれども、自分に関して言えば、お金が無いこともあって、収集したりすることよりは
自分にとって刺激的なものを自分たちで作るという方向へ行ったということです。
それは同人誌とかという流れだと思うのですが。ん、何が言いたいかというと、どこまでが「おたく」なんだと。それ以上の論理的思考は進まないのですが、若干違和感を感じているのが、ポップカルチャーとしてもてはやされる事で、彼らや僕らにとっては当たり前の事だったのが、傍から不意に評価されるとなんか嫌な感じがします。
日本食は健康的にすばらしいとか、日本の歴史的建築物はモダンだとか。
そんなのどうでも良いんですよね。
む、感情的になりすぎた。パンフレットをちゃんと読んでみよう。
あぁ~、異文化コミュニケーション。