アニメ「龍の歯医者」

ほんと映画でも良かったんじゃないかと思うクオリティでした。

直前に本質的じゃない部分で騒がれちゃいましたが、そういう雑音をはねのけるほどの出来栄えだったと思います。(主人公の声は今後ほぼ聞けなくなると思うともったいなかった・・・)

アニメーター見本市から派生した作品ですが、そこで参加していたスタッフがほぼほぼ参加していたようで、音楽はi-depだったところもツボでした。

映画化でもよかったと思うのですが、テレビでNHKでスペシャルでアニメ化というのは無難な落とし所だったのかもしれません。むしろ1~2クール連続アニメでも良かったんじゃないかとも思いますし。

こういう取り組みが続いていってくれると個人的には嬉しいです。

映画「君の名は。」

ようやく観てきました。素直によかったと思います。(上から目線ですが)「こりゃ売れるわ」と率直に思いました。
何しろスタッフ陣が豪華で、看板こそ旧来のままですが、ジブリやIGや名だたるスタジオや有名なスタッフの方々が加わっており、なおかつ配給が「東宝」ですから、脇の甘さもなく、そういったところが「売れるわ」の理由なわけです。
旧来からのファンとしては、画にしてもストーリーにしても、もう少し「濃く」てもよかったかなと思いました。
さて、要素を1つ1つ考察してみますが、まずストーリー。これは前作の「言の葉の庭」と打って変わって、純文学というより、どちらかとうと大衆文学よりになった感があります。セオリーを踏襲しているのも分かります。パンフにもありましたが随分と試行錯誤・勉強したみたいです。細かい所で突っ込みどころは無いわけではないですが、逆にそれが観客の考察や想像を膨らます余地にもなりますし。
画の方については、なんといってもキャラクターデザインの重要性を見せつけられたと思います。アニメーションはすごい人達ばっかりなので文句なし。ただ、画のコントラストについては、新海さんらしさが薄まっていたので、そこが少し不満です。
音楽についてはなかなか評価しがたく、主題歌や歌ものについてはとてもよかったのですが、BGMについてはもう少し印象が薄いかなというのが正直なところです。ストリングスで助けられた部分が多く、やはり青弦さんの音はやはり良いなぁと思った次第です(最初聞いた瞬間に「青弦さんかなぁ」と思ったら当たってたので我ながら勘がいいというか、変なところで耳がいいというか)
大衆向けの作品はこれが初めてではなく「星を追う子ども」が近い作品なのですが、もしこれが配給が東宝で今回のようなスタッフ陣だったならば同じくらいヒットしたんじゃないかと思ってしまいます。少しばかり歯がゆいものがあります。
ポイントも溜まったし今のところ新海さんの作品で1番好みである「言の葉の庭」のブルーレイでも買おうかなぁと思います。

映画「シン・ゴジラ」

夏休みに観てきました。正直、この企画を聞いた時からあまり期待していなかった
わけです。それより新劇のエヴァの方をなんとかしろと、そう思ってたのですが。
期待値が低かった分もあるかもしれないですが、非常によかったです。久々に何度も見返したくなりました。
そしてなぜか同時に、パトレーバーの劇場版を見たくなった訳です。似たような構図といってしまえばそれまでなのですが、押井作品と庵野作品の味わいの違いを楽しみたいというような感じです。
あとは踊るシリーズも少し見返したくなりました。この辺りの共通項といえば「決まらない会議」。(エヴァと踊るについては、1つの要因に音楽がインスパイアを受けて似たようなトーンということもありますが)、会議のシーンは日本人的なカタルシスでもあるのではないかなと思う訳です。ひいては、それは日常的に社会人であれば体験していることで、こういうった映画に出会うとすごく腹落ちするというか、溜飲が下がるわけです。
良かった要因はそれだけではないですが、あとは、どうしても震災の記憶が頭を過る部分があり、教訓的に形を変えて残っていくことは単純に良いことだなとは思いました。その反面、子どもに見せるタイミングはやや躊躇うところがあります。長男は4歳ですが、今見せてもそれなりに楽しむかもしれないですけど、震災のこととか諸々語れるような時に見るのも良いのかもしれないなと。
そんなわけで、早々何度も映画を見に行ける感じでもないので、Blu-rayが出るのを楽しみにしています。

映画「ズートピア」

そろそろ長男も映画一本くらい見れるだろうということで観に行きました。
マナーはまだまだ改善の余地がありますが楽しんでくれたようです。
前評判が高くて期待値が高すぎたせいか、やや物足りなさを感じてしまいました。
設定が深すぎるが故に全てを語れず、やや設定オチの感もありますが、おそらくシリーズ化を念頭においているような感じもしました。ストーリー自体はオーソドックスなものですし。展開はたぶんいろいろな想定やモニターの反応を見ながら修正していったような感じがします。それはそれで悪くいうと無難な仕上がりになるわけですけども。
ここ数年でのピクサーの作品やディズニーのピクサー化を目の当たりにすると、なんとなく共創の限界をなんとなく感じてしまいます。古くからの日本の環境に慣れているせいも有るかもしれませんが、一人の(監督の)作家性にはなかなか勝るものがないなと。無難である=セオリーの範囲内となると限界があるなぁと感じてしまいました。
とはいえ、それなりのコストがかかり、スポンサーにしてみればかなりの投資なので、ある程度回収の見込みがないといけないわけですから仕方がないかなぁと思います。そうやってハリウッドは発展してきましたし、それがなくて日本は苦しんだ感もあるので。

映画「インターステラー」

前評判がよかったのと、予告で気になったので見に行ってきました。
あまり見る環境としてはあまりよくなかったけど(最前列で、隣の人が汗臭かったりと)、約3時間楽しむことができました。中だるみもなく、ちょっと詰まりすぎな感じもしますが、調度良いスピードで時間旅行をした気分です。映画じゃなくてドラマでも良かったかもしれません。とても濃密でした。
単純なSF映画ともいえますし、親子愛あるいは家族愛をテーマとした部分もあり、まぁ特に親と子の下りは涙腺を刺激するわけですけど、人間ドラマもあり、もちろんノーラン監督ならではのストーリーの”仕掛け”もワクワクさせるものでした。最後も想像の余地を残した心地良い余韻が漂うものでした。
強いて難点をいえば、音楽がやや苦手でした。良い音楽ではあるのですが、インセプションの時もそうでしたが、個人的には情報量が多すぎてちょっとつらいものがあります。ここぞというドラマの展開の時に、「どーん」と洪水のように容赦ない音圧で流してくるものですから、身を任せればそれはそれで心地良いかもしれません。耳の弱い自分としては流される前にちょっと避けてしまいます。(感情移入が途切れるといいますか)
あとは好き不好きですけど。個人的にはインセプションの方が好みかなぁ。