MUSIC VIDEO:A Vehicle for New Sensitivity

 先日、東京都写真美術館で行われている『MUSIC VIDEO:A Vechicle for New Sensitivity』に行って参りました。2月20日までなのでまだの人はお早めに。もともとMVは好きな方だったので少しは見たことがあったのですが、これはこれでかなりの衝撃で、技術と質の高さはそこらの映画やテレビを勝るものだと確信しています。前々から、単なるプロモーションとしてのロールを超えた表現として注目されてきたMVですが、特に今世紀になってからは、すでにデジタル技術の実験場ではなく、まさに「映像」と「音楽」の融合が決定的になってきました。
MVの種類 
MVには大きく分けて2種類あります。『LIVE型』『STORY型』です。今まではほとんどがLIVE型でその表現方法にしのぎを削ってきたのですが、次第に映像に『STORY』が含まれてきます。歌詞のイメージや、まったく違うがトーンは損なわないものなど。現在では『LIVE型』『STORY型』も融合し更に新しい表現を追求している時代です。ショートフィルムみたいな試みもいくつがあります。既にただ音にタイミングを合わせて映像を当てる時代はとっくに過ぎ去りました。
これからのMV
 『A Vehicle for New Sensitivity』を日本語にすると『新しい感受性をのせて』となります。別にMVに限ったことではなく『表現』と包括的な意味合いからして、多くの人が『感受性』の重要性を感じ取っているのではないでしょうか。いわゆる「私はクラシックが好きだから~」とか「~こそロックだ」とか、もはやカテゴリに分けることは不可能になりつつあります。価値観の多様性が原因だとしても、イイものは限りなくイイのです。主義や形式を度返しして、個々の感受性がそれに反応するかが問題になります。様々な感受性が誕生し、吸収され、更に新しい表現につながり、これからもそうなるでせう。
Director:Michel Gondry

[The Chemical Brothers/STAR GUITAR]
[The Chemical Brothers/LET FOREVER BE]
[Daft Punk/AROUND THE WORLD]
etc…

 とにかく熱くて格好良すぎます。どうして海外のMVはここまで熱くなるのか不思議です。生理的に気持ちよすぎるのです。
その他、注目の楽曲etc…

[CORNELIUS/DROP DO IT AGAIN]
[砂原良徳/LOVEBEAT]
[石野卓球/Polynasia]
[TAKKYU ISHINO featuring TABITO NANAO/ラストシーン]
[電気グルーヴ/Nothing Gonna Change]
[FANTASTIC PLASTICMACHINE/BEAUTIFUL DAYS]
[Mr.Children/君が好き]
[SUPERCAR/YUMEGIWA LAST BOY]
[Beck/The New Pollution]
[The Rolling Stones/LOVE IS STRONG]
[AIR/Hoe Does It Make You Feel]
[Kraftwerk/MUSIQUE NON STOP]
あと中野裕之さんがディレクターをした洋楽があったのですが忘れてしまいました。

上の展示以外で個人的に気に入ってるMVetc…

[Bonnie Pink/Tonight the Night]
[電気グルーヴ/Shangri-La]
[電気グルーヴ/Stereo Night]
[宇多田ヒカル/traveling]
[宇多田ヒカル/Can You Keep A Secret]
[宇多田ヒカル/SAKURAドロップス]
[宇多田ヒカル/FINAL DISTANCE]
[FANTASTIC PLASTIC MACHINE/CTIY LIGHTS]
[椎名林檎/真夜中は純潔]
[椎名林檎/茎(STEM)]
[中谷美紀 with 坂本龍一/砂の果実]
[SUPERCAR/LUCKY]

とりあえず、思い出したものから羅列したのでまだまだあると思います。

CG carnival 2002

 3月31日に
『CG carnival 2002』
に行ってきました。すごく混むだろうと予想していったのですが、
あんまり混んでなかったのよね。あんまり有名じゃないのかな?おかげでゆったりと会場をまわれたけど…。
 結論から言ってしまうと、私はあまり3DCGというものがあまり好きではないらしい。
あと、今回は好きな作家さんもいたけど、有名な作家さんはそれなりに上手だし、コレといった新発見はなくて、
大絶賛するような心境には少なくともなれなかった。
 では、印象に残った作家さんの紹介。
新海誠さん
 今回は『ほしのこえ』というアニメーションを発表。基本的には2Dアニメーションです。随所にすさまじい画力が発揮されてます。
ただ、所々に某アニメの影響が見受けられ、あとキャラクターデザイン・ストーリー構成はまだまだ物足りなさを感じます。
なんか人気があるみたいで上映会は満員でした。これからが期待の作家さんです。
木村俊幸さん
 宇多田ヒカルのPVでCG担当してるって言えば少し分かると思うけど、『FINAL DISTANCE』や
『traveling』のCGがそれです。あと『弟切草』のグラフィックなんかもそうです。クレーアニメーションやったり…。
私としてはスタイルというか世界観が何か好きです。
奥井宏幸さん
 『アフォーダンス』←う~ん、シュールだ………
 う~ん、まぁまぁかなぁって感じです。もっと、こう、熱いのを期待してたんですけど。しょうがないかぁ、
3DCGってあんまり好きじゃないんだもん。

文化庁メディア芸術祭

 3/3日:文化庁メディア芸術祭
に行って参りました。1時間電車にゆられ、てくてくと恵比寿まで行きました。
「どんなもんかねー」ってたいして期待しなかったのですが、予想以上にものすごかったです。
では、そんな作品をご紹介。
・デジタルアート[インタラクティブ]部門:[大賞]突き出す、流れる
 パンフレットで見た時は『どーせ音に反応して3DCGが変化するのだろう」と思っていたのですが、
会場で見たモノは得体の知れない物体でした。『なんじゃこりゃ』。CGとかそんなんじゃなくてホンモノ。
30cm四方の入れ物に黒い液体が張ってあって、その上20cmくらいの所に円筒がつるしてあって、手とかで音を鳴らすと
黒い液体が『ぶちゅぶちゅ(そんなにいやらしくない)』と音をたてながら鋭利な固まりとなって上っていくのです。
それは気持ち悪いを通り越して感動でした。できれば実際にナマでみて欲しい作品です。伝えにくいですよコレは。
・デジタルアート[ノンインタラクティブ]部門:[優秀賞]After Image
 気づいたら大賞の『安重』という作品を見逃していた・・・。もう一回見にいこうかな。
この『After Image』作品はとにかく「巧い」です。前衛的な作品だけかなとも思ったのですが、
こういうしっかりした作品も賞を受賞しているのでちょっとうれしかった。この作品の作者はFAINAL FANTASY X
のテクスチャーアーティストとして参加しているそうですよ。
・デジタルアート[ノンインタラクティブ]部門:[優秀賞]Beauty Kit
 最高です(失笑)。佐藤雅彦と張り合うくらいのコンセプトの良さ。
テレビCMのパロディっぽいんだけど、とにかく内容が怖い。ある意味こわい。
でも、それが面白い。こんなMADな作品に賞を与えるなんて文化庁もやるなって思いました。とにかく「凄い」としか
いいようがありません。この作品はhttp://www.pleix.net/
見れます。QuickTime化されています。回線重い方はダウンロードしてから見た方がいいかも。是非みてください!
 あとアニメーション部門と漫画部門もあったのですが、まぁ正統派と言われるところが賞を取っていて特に目新しいモノはありませんでした。
学生CGコンテストも開催されていたんですけども、こちらはかえって前衛的すぎて私には少々理解不能というか、理解できても
あまり感動できるモノはありませんでした。インタラクティブ部門でひたすら人が階段を下り続けるプログラムというか作品は
面白かったですけどね。すごく滑稽でした。→[U-18賞]:
地下へ地下へ
 と言うことで、結構よかったんじゃないですかね。

ソルトレイクシィティオリンピック

 長野五輪を間近に体験した私にとっては、イマイチ盛り上がりに欠けた五輪だったと思う。
時差16時間と言うこともあったし、あんまり長野時とメンバーが替わってなかったし。
私的には上村愛子がメダルとれなくて初っぱなからしずんでたので、そのままのテンションで五輪が終わってしまった。
上村愛子は一応トリノを目指すらしいけど、いつ辞めてもおかしくない状態なので、できれば今回メダルを取って欲しかった。
美人つながりで、ミシェル・クワンとサラ・ヒューズどっちが可愛いかと友人と議論。もち私はクワン。
長野の時からのファンで今回は金とってほしかった。
 んでもって、今回、ちょっと気になったのがアメリカの存在。
審判の問題は長野の時もあったし、ホームを優遇するのは暗黙の了解で長野の時も随分良くしてもらいました。
という事で、日本はあまり大げさに言える立場じゃない。と、まとめたいところだが、今回はちょっと状況が違う。
開会式の時から気づいた人もいると思うけど、どうもあのアメリカ同時多発テロのことがチラチラ見えてくる。
ブッシュ大統領の演説といい破れたアメリカ国旗といい、ちょっとはっきり言ってうざい。
広島・長崎の原爆の被害を主張する日本にもときどきそう思うのだが、過去の栄光を自慢するように、
古傷を見せびらかさないでほしいものだ。正しいことを言っていても偽善者に見えてしまう。
 あのテロ以降、アメリカは平然を装うどころか「強さ」を主張してきている。「テロ撲滅」「世界平和」を訴えてきた。
そう言いながら、そこら中で戦争を始めている。まるで「アメリカこそが正義で道徳」であるかのような。
今回の五輪で起きた様々な問題はココにあると思う。旧冷戦の対立はあくまで複線で、日本も含め、まるでだだっ子のように
メダルを欲しがり、騒いで、相手のアラを探す。特にアメリカは「テロ」を仮病にして王様気分で横暴を繰り返す。
そんな五輪だった。
 ※でも、選手のみなさんやボランティア、サポーターはよく頑張ってくれたと思いますよ。
なんだかんだ言って感動してたんですけどね。